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09/04木~06土 飫肥杉課の3人で、関西へ行ってきた。 メインの目的は、飫肥杉の間伐材や端材で作る箸「夢見箸」 杉の箸と言えば、やっぱり「吉野杉」ということで。 吉野杉のこと、杉箸のこと、箸袋のこと、他にも森林、町並みなど、腹一杯勉強してきた。 地元でもっと飫肥杉を使って欲しい。付き合って欲しい。 箸は毎日使う、生活に密着した、身近な道具。 1日1膳の「割り箸」(もしくは最初から割れている「割れ箸」)から、地域の資源「飫肥杉」のことや、環境のことを考えて欲しい。 杉の箸は、軽いし柔らかくしなるので、使いやすい。 歯当たりも良く、もし噛んでしまっても歯に響かない。 杉には抗菌作用があり、製造過程でも漂白いらずで、体にやさしい。 プラスチックの箸は、石油から作られている。 杉の箸は、木材を最後の最後まで利用した最終商品。 生の木に指や唇に触れる、あたたかな箸。 そんな訳で行ってきた。 ものすごく勉強になって、楽しかった。 ◆奈良県橿原市今井町の歴史的町並み ◆奈良県吉野郡下市町の箸袋印刷工場 ◆奈良県吉野郡下市町の箸製作現場 ◆奈良県吉野郡吉野町の箸製作現場 ◆奈良県宇陀市松山地区の歴史的町並み ◆奈良県吉野郡吉野町の木材市場 ◆奈良県吉野郡吉野町の製材工場 ◆奈良県吉野郡川上村役場 ◆大阪府森林組合 ◆大阪府高槻市の森林観光センター ◆大阪府高槻市の木質ペレット工場 ◆京都女子大 ◆これらの途中にある、たっくさんの道の駅や木工センターなどなど では、時系列でボクら飫肥杉課の旅の成果をご報告。 行く先々では、たくさんの方々にお世話になった。 「皆さま、本当にありがとうございました!」 (取り急ぎ、写真でのみのレポート。詳細は後日ということで。。。) ■橿原市今井寺内町(重要伝統的建造物群保存地区) 東西600m、南北310m、約17.4haの地区内は、迷路のような昔ながらの街区が存在する、静かなたたずまい。 平成5年に重要伝統的建造物群保存地区に選定され、現在でも、伝統的な町屋が6割を占めており、そこに人々が住んでいた。 特に気になったのが、道に面した町屋前面の、様々な格子。 太格子(しもみせ)、細格子(みせのま)、出格子窓など。 改修中の町屋では、昔の材をできるだけ残し、必要な部分だけ、新しい木材に替えられていた。 ■吉野の手前の道の駅 道中、見つけた道の駅には、ほとんど立ち寄った。 トイレが近いからではなく、お土産、特産品に興味があった。 やっぱり、寄った全箇所に、吉野杉箸があった。 他にも、杉積み木や、端材の工作材料、小物など。 杉箸の中には、福祉作業所で作られた物もあり、その名も「杉の子福祉作業所」だった。 ■下市町の箸袋印刷工場/㈱ミナミックアートさん 京都女子大の高桑先生のご紹介で伺った。 ここで最初に一枚の紙を見せられた。 この日の前日、NHKの昼の番組で、マイ箸づくり運動が紹介されていた。(これは、たまたまボクも見ていた。) その中で、割り箸は環境に良くない、日本では年間で、住宅2万戸相当の割り箸(木材)を使い捨てている、といったコメントがあった。 南さんは、穏やかな口調ながら、かなりのご立腹だった。 その紙は、下市町商工会長と吉野杉箸商工業協同組合理事長の連名による、NHKへの質問状だった。割り箸の産地として、誇りある行動だ。(事前に高桑先生にもご相談されたらしい) ここでは、箸袋だけを製作されており、従業員は約30人。 一枚の紙を無駄なく使う工夫がされており、同じ紙に数種類の箸袋が一緒に印刷されていた。 「地元では、吉野杉箸を使っているのかなぁ?」なって思って、事務員さんに聞いてみた。 若い女性は、「家では、普通に百均の箸ですよ」 少し若い女性は、「旅先でいい箸だと、うれしいですよね」 でも、下市の旅館や居酒屋では、どこも天削の吉野杉箸が使われていた。 ■下市町の杉箸製作現場/下市製箸協同組合・山本専務理事さん さあ、いよいよ、メインの杉箸製作の現場へ。 一見こわそうな方だったので(スミマセン)、最初は少しビビったが、ものすご~く優しくしていただいた。 宮崎の知らない公務員に対し、こんなに親身になっていただけるとは。 これも、杉繋がりか。 この方は、日南に来られたことがあった。 日南でも、かつて、飫肥杉で箸を作られていた人がいた。 その人が始めたての頃に、関心があって会いに行かれたそう。 その時、しっかりと飫肥杉の板も見られていたので、相談は一気に繰上スタートできた。 飫肥杉の特徴をご存じなので、いきなり具体的な話が聞けた。 目が粗いので、柾目は難しい。目で箸がささくれたり、割り箸がきれいに割れないだろうとのこと。 あらかじめ、飫肥杉の背板を送り込んでいた。 それを使って、実際に割り箸を作って、見せてもらった。 箸にするために、背板をスライスした時点で、素人の僕らにも一目で分かった。 成長が早いという飫肥杉の長所により、目が粗く、曲げにも強いのだが、箸の材料にしては、まず見た目から良くなかった。 箸一本に、ちょうど一本の線が入り、木の色、年輪、木の色と、わずか3本の大雑把なストライプになった。 山本さんの予告どおり、飫肥杉では板目で箸を作るしかないようだった。 杉のシマシマ好きのボクには、かなり残念だが、板目なら箸になりそうだ。 実際に、飫肥杉の板目の箸をつくってもらった。 ・・・う~~~ん。 吉野杉箸の美しさに完敗とまでは言わないが、飫肥杉らしい箸になった。 その繊細ではないが、おおらかな飫肥杉箸を見ながら、たくさんのアドバイスをいただいた。 -背板は皮付きの方が色がいいぞ。傷もない。皮は自分でむこう。 -背板のまま干すと、アクが出て黒くなるぞ -雨ざらしでの天然乾燥がイイぞ -どのくらいの年輪幅までで選別するかだ -飫肥杉は高級箸には向かないな -ユーザーは、柾目でも板目でもイイのかも。地元でどっちが好まれるかだ -曲がる箸・折れる箸がダメなのかどうかは、使う人が決めること -箸に目を一本入れたら強くなるぞ -学校給食で使いたいのなら、板目の箸で使い捨てだろうか -背板を箸用の板に切るには、丸ノコより帯ノコがいいぞ。厚い歯がいい。製材所でもできる。 -新しい機械を買うのは待て。まずは、下市の中古でイイ。 他にも、下市での話など、たくさん聞かせていただいた。 -箸は一人で製作していて、昔なじみの下市の問屋に出している -下市で30~40人が製作。み~んな家内工業 -最盛期には100~150人はいた。官官接待がなくなってから減った。 -箸の洗浄はしない。製品を一回水に漬けて、また天日干しするだけ -天日の方が色が良くなる。温風で乾かすと曲がる -4mの材から、9寸(24㎝)の板材が14~17丈とれる -1丈から箸用の板材が約20枚とれ、1枚から約2.5膳の箸になる -17丈×20枚×2.5=約850膳 -出し値は1膳10円~高級だと100円 実演付きで、すごく分かりやすく勉強になった。 飫肥杉でも出来る!ということを見せていただき、エールをいただいた。 いつの日か、製品化した飫肥杉箸を見ていただきに、またお会いしたい。 (まだまだ、つづく) ■下市町の檜箸製作現場/山本専務のお仲間さん ■下市町にあった素敵な旅館?料亭? ■吉野町の箸製作現場/辰田製作所さん ■宇陀松山(重要伝統的建造物群保存地区)/宇陀市教育委員会・松本さん ■下市町の旅館/大正館さん ■吉野町の材木市場 ■吉野町の製材加工場/吉野中央木材㈱さん ■川上村役場/企画財政課・中川さん杉田さん、地域振興課・泉さん ■川上村木工センター ■高槻森林観光センター/大阪府森林組合・北河代表理事副組合長さん ■木質ペレット工場/大阪府森林組合三島支店・武山さん ■高槻市で見つけた杉樽のバス停 ■京都女子大/高桑教授さん
by obidara
| 2008-09-09 20:20
| 飫肥杉(おびすぎ)の話
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